2018年6月29日金曜日
武装解除⇒インフラ⇒教育
2013年くらいに居たアンゴラで、ある日生徒が僕に語ったのは
大統領かゲリラ側かは知らないけど、
「今のままの政治が続くのなら2年後にもう一度内戦を始める」
との発表でした。彼は
「ウラはその頃もういないから大丈夫!」
って何か自信ありげに言ってたけど、
2002年に終わった内戦から約10年、現在二十歳の生徒達が10歳の頃からやっと国が良くなって、10年間安定して教育を受けて、これから先生になって国に恩返しできるという時になって、また逆戻りなの?
多くのアフリカの国は、ヨーロッパから独立後、国内で誰が国を納めるのかで内戦が始まり、その勝者は自分達の国と国民を植民地のように扱う。
結局はヨーロピアンの真似をする新たな独裁者が生まれる。
結果的に、独立しなかったほうがましだったということになる。
また、血みどろの内戦が終わって、やっとのことで新政府が誕生した後の第一段階は
「武装解除」
みんなの武器を回収して、新たな内戦が起こらないようにする。
第二段階は
「インフラ整備」
町づくりが始まる、内戦で壊された橋、水道、道路、病院、学校、地雷撤去などを行って、効率よく生活できるように、町を整えていく。
それには10年くらいかかる。段三段階は
「教育」
義務教育から初めて、計画的、建設的に物事を考えることができる人を育てる、政治家でも教員でも今後の「国つくり」をきちんとできる人を育成する。
その人達が社会に出て実際に活躍して国が良くなるまでにかかる時間が20年から30年
第三段階まで行けば、そこで初めて独立と自立が成功したことになるのかも知れない、日本の戦後30年って第一次ベビーブーム、いまや団塊世代が30歳のときだよね。日本人は良く頑張ったのだと思います。
アンゴラは内戦が終わって10年、中国の技術援助とともにこの10年でインフラ整備が進んできています。女性や子供がやっと安心して暮らせるようになってきたのに、2年後に内戦はじめるのはあまり賢い選択ではないと思います。
もう少し我慢して欲しいと思います。
そして、もう一つの疑問はダイアモンドや石油をたくさん持っているアンゴラが今後順調に国力を伸ばしていったら、困る人達や国もあるのだと思います。
内戦が始まってアンゴラからの石油の輸出が不安定になれば、値段があがること間違いないしね。
そしてアンゴラが石油とダイアモンドを売ったお金で順調に成長していって、もともと賢くて真面目なこの人達が教育を受けて強くなることを恐れている人や国もあるのだと思います。
自分の国に資源がない先進国の国は、アンゴラのような国には常に不安定であってもらうころが大切なのだと思います。
だから国つくりがある程度成功してくると、反政府側に都合の良い話を提案してお金や武器を援助して、内戦を起こさすのかもしれません。
そうすれば第三国が介入できるビジネスチャンスがまた増えるわけだしね。
ものすごく奥が深くて、アフリカがいつまでも成長しなくて世界で問題視されている一番の理由はここにあるのだと思います。
それを操っているのは資本主義、物質主義でお金持ってないと勝ち組になれない、正義を叫ぶ貧乏な人は説得力が無く、いつまでも学ばない民衆はお金をもっている強いひと人と国の言うことを聞いてしまうのが現況なのだと思います。
そっちの事情もなんとなくわかるよね。
そう思うと日本の戦後の歴史は奇跡的だよね。
アメリカ一国が日本の面倒を見てきたからからかな?
それとも島国だし、資源とかないから利用価値がないと思われたのか、日本がまさかこれほど「物づくり」上手だとはどこの国も気がつかなくって、気がついたら自分達が買う側になっていてお金払わされていたのかもね。
日本人は、日本のそういった世界の中でもユニークな歴史をたどってきたことを意識しながら、他の国とかかわっていけたらと思います。
そしてそうやってアンゴラの利用している一部の人達に、
「アンゴラを利用するのは良くない」
と言ったとすると、
「何が悪いの、自国の利益考えるの当たり前じゃない、俺達は頭が良いだけだよ、国際社会ではそれが当たり前じゃない?
アンゴラ人には内戦を断る選択肢もあるんだしね、俺達は選択肢を増やしてあげているだけ、選択しているのは彼だから俺達悪くないよ」
ってあっさり言われるのだとおもいます。
ヨーロッパを中心とする「西洋文化」ではすでに何千年も前からそうやってお互いに駆け引きしあって歴史を作ってきたわけだから、それは汚いことでは無くって、当たり前なんだと思います。そういった国から見たらアンゴラみたいに、「幼い」国を外からコントロールすることは簡単なことなのかもしれません。
アフリカの本当の問題はここにあるのかもね。
彼らにいわせれば
自分の国の国民に選ばれた政治家達がよその国の利益になることより自分の国の国民の利益を考えることは当たり前だものね。
今一緒にいる生徒達が2年後に兵隊ではなくて教員になって欲しいと僕は思います。
せっかく10年かけて育ててきた長期的に物事を考える事ができる人達なんだからね。
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