2010年5月23日日曜日

一体あなたは誰ですか?」

 ポルトガルからきたルイ―スとソフィアの二人は良く働くし人生経験も凄く豊富、

そして品があって、食事中もナイフとフォークを上手に使って、

 メロンやオレンジまで完璧にカットして食べます。
 
 僕も挑戦したけど、二日であきらめてしまいました。

 このプログラムに参加したきっかけは何か新しいチャレンジをしたかった。

 ということみたいです。

 すでに一緒に生活しだして一カ月近くが経ちましたが、たまに思う事があります。

 「あなたは一体何者ですか?」 って

 先日にネットでみせてもらったのはルイ―スの家のエンブレムっていうか

 家紋っていうか紋章っていうので、1000年以上前から使われているそうです。

 ポルトガルの1000年前って映画になってるような人達だよね?

 それでさらに子供のころから家には召使がいて、

テーブルマナーをきちんと習うまでは親と一緒に食事はさせてもらえなかった。

 って言ってました。 家は三階建てでトイレもベッドルームも沢山あって、

 三人兄弟の長男だけど、私はあまり家系の事に興味は無かったので、

自分の好きな道を歩んできた。 と言っていました。

  おそらく本物の貴族何だと思います。

日本語でいう貴族とはまた違ったヨーロッパならではの独特な階級の人みたいです。

 彼の面白いところは、自分は平民とは違う家系で育ったということを

きちんと学んでいて、その中で自分がどういうふうに人をまとめたり、

一緒に働いたりすべきなのかを子供のころからきちんと学んで居ることだと感じます。

 そしてこれもまた面白いのは一生懸命働くことにプライドを持っていて、

自分の基準がきちんとあり、楽しようとしないところです。

 先週は100人以上の人のピザを奥さんと二人で前日の夜からこねて、

20段くらい入るオーブンで一気に焼いて、みんなに振る舞ってくれました。
 
 ピザ回しのコンテストみたいに、ピザをほおり投げて空中で回転させていました。
 
  今の僕のクラスは14人いて、国籍も年齢もバラバラです。
 
 しかも意外とみんなたいして人生経験もないのに、

自己主張することはしっかりと学んでいます。

だからなかなかまとまらない。 ルイ―スはそういう自分とは次元の違う「平民」

 の人達と上手くやっていく事を真剣に考えているし、

きちんと自分のレベルと立場をキープしながらみんなをどうやって

導いていくかを考えています。おそらく貴族としての教育が彼を

 そういう風にさせているのだと思います。
 
  日本的に言うと「貴族道」 っていうのかな? 
 
 そういうのをきちんと知っているのが彼だとおもいます。

日本ではなかなか会えない人だしもしあっても僕と一緒に働いてくれることは

無いと思います。

 「あなたは人生経験が豊富だからみんなよりも常に一歩先をみている、

みんなにそれを伝えようと思っても、若いみんなはそれを理解するのは難しい、

それが大変そうですね?」

 って言ったら、満足げにうなずいていました。

  なかなか日本には居ないタイプです。

 昔にビートたけしがテレビで言っていたことですが、たけしが大橋きょせんに

 「キョセンさんは本当に偉そうですね、なんでそんなに偉そうなんですか?」

 って聞いたら、キョセンが

 「いいか、たけし、俺は偉そうなんではなくて、本当に偉いんだ、

沢山のキャッチコピーを作って会社を儲けさせたし、沢山のテレビも成功させた、

今までの経歴を考えたら、俺は本当に偉いんだ、

 偉そうなのではなくて、本当に偉いからこういう態度でいいのだ!」

 って言っていたそうです。

 まああの二人はどっちも偉すぎるから何とも言えませんが・・・・

 
  ちなみに来週にルイ―スとソフィアの今の新しいチャレンジをポルトガルの

新聞なのかニュースなのかは知らないけど、取材にくるらしいです。

 本当に誰なんだろうね? って思ってしまいます。