2014年8月22日金曜日

コーチはシェフ

 

最近アメフトのコーチのお手伝いをしている

 コーチというのは本当に難しくて、料理人に似ている気がする。

 選手は材料で、コーチはシェフ、

 いかに今ある材料で最高の料理を作れるかが

 シェフであるコーチの腕の見せ所だと感じる。

  そしてシェフがいかに多くのレシピを持っているかはとても大切である。

  たとえばカレーには肉、ジャガイモ、ニンジン、玉ねぎ、にんにくが必要だが
  毎年その具材がそろうわけではない、今年はジャガイモは無くてサツマイモだったり

  ニンジンは無くてゴーヤがあったりする。 

  

  ゴーヤはニンジンにはなれない。

  自分がサッカーの日本代表監督なら、 



 最初からカレーに必要な素材だけを選んでチームを

  つくれるが、大学の体育会では素材を選ぶことはできない。
  そこで大切なのがコーチがいかに多くのレシピを持っているかだ、

  別に例年カレーを作る必要はない、おいしければ何でもよいのだ。
 

  でもコーチがカレーのレシピしかもっていないと、毎年必要なのは

  お肉、ジャガイモ、ニンジン、玉ねぎとなる。

 選手の中にはマグロ、シイタケ、キャビア、トマト、フォアグラ、などが居て

  せっかくチームにキャビアやフォアグラがあっても



  コーチが料理するレシピを持っていなくては
  その素材は使われないまま腐ってしまう。

   多少癖のある個性の強い食材でもシェフの使い方で立派な料理となる。

   個性的な食材にはそれにあうスパイス(技術)と絡めてやれば使い道もある。

   毎年全く変わったレシピを試す必要はないけど

   コーチも経験とともにレシピとスパイスを増やしていけば多くの素材の良さを



  引き出して最高のチームを作ることができると感じる。

   今の自分にはもやし炒めくらいのレシピしかない。


   いつかもっと経験を積んでいろいろなレシピを身につけて


   みんながハッピーになるようなチームを作りたいと思う。
 

 写真はうちのチームのキャビアとフォアグラです。最高級の選手です。

2014年8月16日土曜日

「マイルドヤンキー」

 先日に東京の下町、葛飾区の都立高校にキャリア支援のお手伝いで行ったときのこと

進路担当の先生が挨拶のなかで、

「キャリア支援できてもらってもうしわけないのですが、うちの生徒が就職を考えるときに一番優先するのは、家から30分以内で通えるところです」

ということだった。

その場には30代、40代、50代の会社員の人たちがあつまっていたけどみんなとても驚いていた。

葛飾ってもともと下町だから地元意識が高いのかもしれないけど、僕の職場の八王子でも
同じような状況がある。

そういう世代を「マイルドヤンキー」というらしい。

 傾向としては 

 ・エグザイルが好き
 ・地元から出たくない
 ・「絆」、「家族」、「仲間」という言葉が好き
 ・車はミニバンが好き
 ・ショッピングモールが好き 

ということだった、できちゃった婚の人もおおくて、夫婦で非正規雇用なので、両親の近くに住んで、子供を親に預けて共稼ぎで子供を育てるという。

最初は僕も驚いたけど、それで本人達が幸せなら何の問題も無いのでは?と思ってきた。

親にしても、若干お金の心配はあっても自分の子供が近くで子育てしてくれることはありがたいことだと思う。

2011年に起こった震災を多感な時期に体験したこともあるのかもしれない。

一流企業に勤めて親からも独立して、高層マンションに住んで、子供を幼稚園に送り迎えするという生活も悪くはないと思うけどマイルドヤンキーの生き方もありだと思う。

マイルドヤンキーということばを学校の先生たちと話し合ったら

「その価値観は悪くはないけど、ヤンキーという名前を付けられるのはかわいそう」

ということだった。僕もそんな気がする。

彼らは彼らなりの欲張らない幸せを知っているのかもしれない

「足るを知る」を実践しているのかもしれない。

  
    ・ゆとり教育でそだって

    ・震災で「生きる」ことの大切さを知り

    ・高学歴でなければ大学にいっても終身雇用は望めない

そんな世代の新たしい価値観なのかもしれない。

大人たちは自分が理解できない若者たちの価値観にヤンキーとかニートとか悪意を持った名前を付ける傾向があるけど、もっと前向きにとらえてあげればよいのにな、と感じる。