2011年1月2日日曜日

管理と自主性自主性④

 実業団のフットボールではよく言われていました。


 強いチームで組織化が進んで、練習内容からプレー選択、

 チームの哲学までコーチがすべて組織化してしまうと、

 選手は安心してしまって、何も考えなくなる、

 そうなるとお互いに気がつかないうちに自主性は失われてしまって

 選手のフィールドの中での判断力は低下する、

 
 リーグ戦も終盤になり、プレーオフに入ると、

 時にはコーチが完璧に作ったシステムも機能しなくなることがある、


 そういうときには誰かがシステムを越えなくてはいけない、

 でも普段からそういう練習ができていないと、

 みんなロボットのようにしか動けない、

 だからと言って普段からシステムとチームのルールを

 無視されたのではコーチの意味が無くなる。

 
 その絶妙なバランスを保つことはとても大切だ。

「コーチの仕事は選手を完璧にシステムに通りに動くことを

 徹底することだと思うし、逆に選手は完全にシステムに支配されてしまって、

 自分で何も考えなくなると、

 試合をしてる選手しか感じることのできない

 勝つためのサインを感じることができなくなっています。

  それは時には試合をしてる人にしか感じることのできない 

 [勘] 

 みたいなものなのだと思います。」  
 
 僕は選手としてそのシステムを超えることが一番楽しいのだ。と思っていました。


 みんなと同じプレーしかできないのなら、別に僕でなくても良いし、

 チームの中でこれはタブーだ!と言われている

 プレーをして成功したとき、相手チームだけでは無くて

 自分のチームメートの驚く顔をみれたとき、その後のミーティングでみんなに

 「ウラさんこのプレーは結果オーライですけど、

 チームの方針とは違ってます。間違えてますよ」

 って言われても、そんなことは相手チームや観客にはわからないことだし、

 システム通りに動いたから負けました。

 では来年の為にシステムを作りなおす為なら良いけど、

 今年勝ちたいならそんな言い訳は必要ないよね。
 
 僕たちの目的はあくまでも勝つことであって、

 システムを作ることでは無いものね。

 逆に言ったらプレーを失敗してるのに、システム通りに動いたからこうなりました

 という言い訳なんて聞きたくないよね。
 
 特にそれが決勝とかプレーオフの負けたら終わりという試合ではなおさらだよね。

 でも失敗すると次のミーティングまでに上手い言い訳を考えておかないと、

 大変なことになります。
 
 ウチのチームは特にそういうことを徹底するチームでした。

 「人を管理するというのは5匹のトラをトラのまま管理することであって、5匹のトラを
 
  羊に変えて管理しても意味はない」

 僕の好きな言葉です。

 幸いウチのチームのコーチは、とても素晴らしくて、

 両方兼ね備えていたから僕たちは楽しくフットボールできました。

 管理と自主性のバランスはとても難しいと思うし、

 それを上手く使いこなせる人間になりたいと思います。