2011年4月21日木曜日

河童とサボネッチ


体は大きいけどいつも笑顔で微笑んでいる19歳の男の子、

サボネッチが僕の日本語の辞書に興味をしめして、

ページをめくりだしましました。

 その辞書は政治、教育、生活、文化など、ジャンルごとに分かれています。

 動物の欄をみていたので

 「アンゴラにはライオンは居るの?」

 って聞くと、自信満々に

 「テイン!(いるよ!)」
 
 って答えました。日本には居るのか?と聞かれたので、

 「いないよ!」 っていったら少し自慢げに鼻の穴が膨らみました。

 その後にヤギ、鹿、カモシカ、像、キリンと順調に
 
 「テイン!」

 が続いて、パンダになった時に、サボネッチが「テイン!」

 っていったので、

 「本当なの?パンダって知ってるの、熊みたいなやつだよ」

 っていったけど、やっぱり少し鼻の穴を大きくして言い張るので、

 まあどっちでもいいや!っておもって次のページに行きました。

 ナマケモノ、とアリクイで初めて居ないと認めたサボネッチでしたが、

 夢を食べるという「バク」になったときに、これはポルトガル語特有ですが

 女性名詞ではアンタとなって、男性名詞ではタピールって書いてあったんだけ

 ど、「アンタはいるけど、タピールはいないよ!」

 って言った時に、

 「サボネッチきちんと字が読めてるのか?」

 ってちょっと疑問がわきました。

 そしてなぜポルトガル語の辞書の動物欄にそれが乗っていたの

かわかりませんがアルマジロ、犀(サイ)と続いたとの後に、

河童(かっぱ)が入っていました。 ポルトガル語でヒポポタマス

 そういえば人間ってホモサピエンスとかホモヒポポタマスだよね?

 そういう流れなのかな?なんて思いながら、

コンペイトウとかカルタとかカステラなど

日本語とポルトガル語は共通点があるし

でもまさかアンゴラにカッパは住んでないだろうな!

 っておもって、

「サボネッチ、カッパも居るのか!」

 って期待して聞いたら

 「テイン」(居るよ!)

 って自身満々に答えました。絶対にこいつは負けず嫌いなだけだ!

 っておもって、

「サボネッチ、カッパしってるのか?川に住んでるんだぞ!」

っていったら、

 「学校のあるバンゲラには居ないけど、俺の地元のウィラにはたくさんいるん
 
  だよ、群れでいる」

 って言ってきたから

カッパが群れでいる姿を想像してみましたが、やっぱり理解できませんでした。

そういえばワンカップ黄桜のCMのカッパは親子だったけ?

 と一瞬自身が揺らぎましたが、そんなはずない!と思いました。

 とりあえず面倒だったし、難しいこと話してもポルトガル語わからないから

 そのまま次の、熊、オオカミ、狐へと進みました。

 暑くて頭ぼーっとしてたし、アンゴラではそれくらいの理解できな

い出来事は毎日僕の周りでおこってるし、まあ良いや!

 っておもっていたのだけど、夜になってもう一度辞書をみなおしてみたら

 僕が「河童」(かっぱ)だと思っていたのは実は河馬(かば)でした。

 それならアンゴラの川に群れでいてもおかしくはないよね。

 でも辞書の小さい字なら間違えるよね?(かば)(かっぱ)紛らわしいよね

 変に納得しようとしていた自分が少し恥ずかしくなりました。

 でも異国に居て言葉や文化が理解できないと毎日これに似た状況

 がおこっています。今回は誤解がわかっただけでも良かったです。

 サボネッチ疑ってごめんね!