2010年12月14日火曜日

努力では変えられなかったこと

 石の上にも三年、継続は力なり、

 

 ということを良く書きましたが、ぼくには少し変わった経験があります

 それは長くやってきたフットボールの中で起こったことで、

僕は大学の4年間満足に試合に出たことがありませんでした。

 ボールを投げるクォーターバックという僕にとっては少し

難しいポジションをやっていたからだと思います。

 大した試合経験もないのに、社会人に行って、少しみんなに期待して

もらいましたが、自分の中では自信がありませんでした。

 実業団一年目ということもあり、人数のバランスもあって、

「少しだけ他のポジションやっててくれる?」

 みたいな感じで、パスを受けるポジションを始めました。


 そしたらそちらのほうは意外とセンスがあったようで、

 試合に出て活躍できるようになりました。

 その時に何故か変な気持ちが来ました。

 投げるほうは大学4年間あれだけ頑張ったのに全く結果が出なかった。

 でもパスを受けるほうはただ楽しくて受けてるだけで活躍できるようになった。
 
 なんか少し申し訳ないなー!
 
 という感じでした。



 そんな社会人生活が4年続いた頃。

プレーオフが目標なウチのチームが4年続けてプレーオフに行けない

事がきまり。「来年こそ!」 が4年間続くとさすがにこちらも疲れてきて、

 プレーオフも行かず、もちろん日本一にもなれず、

 このまま何の結果も出せないまま20代という男として今後の人生で

 大切な時期を無駄に過ごしているような気がしていたシーズンオフの12月。

 仕事に向かう少し憂鬱な車の中で携帯電話が鳴り

「ウラ知ってた?ウチのチームはオンワードと合併するぞ、

 リーグの納会かその前後には正式に発表らしいぞ、

 俺たちは知らなかったけど、オンワードの選手はすでに知ってるみたいだよ」

 っていう電話が・・・

 その三年後、プレーオフに一度も行ったこともなかった僕は

 実業団日本一の決勝に進出していました。

 ハーフタイムになんとなく思いました。

「信じられる?あと一時間半くらいして、もしこの試合に勝ったら、

 自分が日本一になるんだよ 自分は一生観客席でこの試合を見る側だと思ってたのにね、

 変だよね、後一時間半頑張らないとね」

 そういう気持ちは常にいつの試合の中でも自分の中にありました。

 フットボールとは思えない大量得点で圧勝してるときも

「信じられるか?昨年までは相手側のベンチで悔しい思いをしていたのに、

 今はこちら側に居るぞ、自分は何もしてない、

 ただラッキーなことにチームが合併してくれたからだ。」

 だからなんかいつも実感がなかったんだよね。

 気がついたらとても素晴らしいフットボール人生に勝手になっていました。


国際協力も基本的には同じだと思います。

「人は産まれてくる国を選べない」

 っていう言葉をどこかで見たことがあるけど、僕はたまたま日本で生まれたけど、

 アフリカに産まれてたかもしれないよね。

そういうことは努力だけでは変えられない、

 相手に対して憐みとか感じる必要はないと思うし、

 そういうのは逆に失礼だとおもうけど、

 なるべくいつも平等な目線と立場で人と仕事をしたいと思います。
 
 そういう気持ちを持つことが自分のやる気を継続するのに役立つと思います。