2012年1月24日火曜日

ウンコパンツは当たり前だった頃

ゆうちゃんという優しいくて人を引き付ける同級生が居て

ゆうちゃんはいつもゆうちゃん軍団というガキ集団の面倒を見ていました。

 ゆうちゃんと僕が小4の時に一緒に遊んだ時だったんだけど、

 その時に引き連れいてたのは

 小3のヒデとカツ 小2のケン、小1のナオキ、あとは幼稚園くらいのシュン

 でした、

 ゆうちゃんの家の近所で遊んでたけど、歩いて10分くらいの崖に行って遊ぼう

 という話になったときに、カツが

 「シュンはちびだから家に帰れ、ついてくんな、お母さんに怒られる」

 って言ったんだけど、シュンが悲しそうになったのをみてゆうちゃんが

 「ええやん、シュンも来いよ」

 って言ってました、今思えばカツとシュンは兄弟だったのかもしれないです
 
 
  崖にいって僕達がすることは崖をひたすら削ることです、すでにみんなが削って

 洞穴みたいになってるから、そこに入ってドンドン奥に削っていきます。

 角材とか木の枝とか持ってきて、ひたすら奥へと削ります、足元にたまった土は

 洞穴から外に投げ出します。みんなで競争のように掘りすすみ、ドンドン奥へと

 入っていくのが何故か子供には面白いのです、シュンはみんなに

 「邪魔だからもっと端っこ削れ」

 っていわれて、

でもお兄ちゃん達と遊べるのがうれしいみたいで機嫌よく削ってました、

 
  そしてこれはよくあることなんだけど、必ずそういう砂地って犬とか

 猫とかのウンコがあって、その日も途中から子供の頃に砂場で良く嗅いだような

 ウンコの匂いが充満しだしました。

 
   みんながその匂いに耐え切れなくなったころに小2のケンが

 「シュンがウンコ漏らしたんちゃうか?」

 って言い出しました、

 すかさずヒデが崖を削っているシュンの長ズボンのゴムを引っ張って

 お尻をのぞきこみました、カツも一緒にのぞきこむと

  「あ、ホンマや少しウンコついてる!」

 シュンは少し下を向きながらされるがままになっていたけど、手だけは小さく

 だけど崖を削り続けていました。

  ゆうちゃんが

 「見せてみー」

 っていってシュンの長ズボンを引っ張ってのぞきこみました。

  僕もその時に一緒にのぞきこんだけど、まあウンコをもらしていた

 わけではなくって、たぶんふき残しが少しパンツについてる程度でした

 シュンはその時はうつむいていたけど、目には涙がいっぱい溜まっていて、

 本人は無意識かもしれないけど、それでも手だけはほんの小さく崖を削っていました

 「やっぱり連れてこんかったらよかった!」

 「シュンお母さんに怒られるわ」

 「めっちゃくさいなー」

  とみんながシュンに罵声を浴びせているのをみてかわいそうに思った

 ゆうちゃんが一言

 「でもこの匂いはシュンとちゃうやろ、シュンのパンツは少し汚れてるだけやしな、

  そのくらいのウンコはおれかってついてる時あるし、普通やろ」

 って言いました、それをきいたカツが、

 「そうやな、そう言えばみんなついてるわ」

と言って小1のナオキと小2のケンのズボンを引っ張ってのぞいた後に、

 ヒデ、俺のパンツにウンコついてるかみてくれ、って言って今度はみんなで

 ズボンの引っ張り合ってウンコパンツの確認をしながら大笑いしだしました。

 「お前もちょっとついてるやんけ!」

 「ゆうちゃんかってたまについてる時あるねんから

  俺かってちょっとくらいついてて当たり前やんけ」

  みたいな会話になってて、

 「ゆうちゃん軍団は笑けるなー」

 って思ったし、
   
 「うらくんもついてるか見せてーや!」

 って言われるのを少し警戒したりもしたけど、それは無くって


  
  
  そのあとに5分くらいしてシュンの事見たら

 嫌なことはすっかり忘れてまた楽しそうに崖を削っていました。


 「立ちショんした時に手を洗う水がなかったら、砂で手をこすって洗えば

 きれいになるねんぞ!」

 ってゆうちゃんが言ったので、みんなしたくもないのに無理に

 立ちションして、砂で手を洗って 「スゲー」

 っと納得していました。
 

 子供のころってそういう出来事の繰り返しが何度もあって、人の優しさとか

 人間関係みたいなのを学んでたんだなー、って思います。

 ゆうちゃん今頃出世してるんとちゃうかなー、

 いまでも周りに人あつまってるだろうね、懐かしい思い出です。