2010年7月16日金曜日

ワールドカップと植民地


 <写真はポルトガル 対 ブラジル戦です。右はブラジルのピエトロ、
 左は何故かアルバニアのドーランド、後ろはみんなブラジル人達です、
 どこからかブラジルの旗を持ってきてみんなで大騒ぎしていました。
 ちなみに写真には映っていませんが、コの字になっているソファーの
左側にはポルトガル人達が支配していた者たちのプライドをかけてとても真剣な顔をして試合を見ていたので、そちらにはカメラを向けることができませんでした。 確か引き分けて万事休すだったと思います>


少し話が遅れたけど、ワールドカップ中はみんな盛り上がりました。

 特に植民地対決は熱い物がありました。

 ブラジル 対 ポルトガル

 ブラジル人達はポルトガルにリベンジする!

 といって熱く燃えていました。

 
 そして意外とイギリス 対 アメリカ もなんとなくライバル心

 があることにきがつかされました。イギリス人は普段は無視してる

けど、意外とアメリカのことを良く思ってないみたいです。ヨーロッパ全体

的にいえることですが・・・

 
 でも偉いところは普段は無視してるところです、相手にしてない

 というのが本音かもしれませんが、ヨーロッパの中だけで十分に沢山の国が

あるので、そこまでアメリカの事考えてないのかもしれません。

 イギリス(イングランド)がドイツに負けた時、僕はイギリスのパブに居まし

たが、イギリス人達の落ち込みぶりは凄かったです。みんな頭を抱えていました。

 結局はこの学校に一人も生徒がいないスペインとドイツが決勝に行ったので

何の問題もおきませんでした。

 普段はフランス人だといっているセリーヌがその時だけは

私はフランスでそだったけど、お父さんはスペイン人でお母さんはポルトガル人

だから私のパスポートはスペインのもので、私はスペイン人なのよ、と急に

国籍を変えたことに驚きました。

 日本の評価はとても高かったです。次回も頑張って欲しいと思います。
 
 その時僕はどこに居るのかな?

環境を越えて世界共通な人の心



 <写真は僕の住んでいる寮から教室に向かう道です、毎朝このマンホールを踏んでから教室に向かいます。>


昔にハワイでアメフトしていたことがありました。

そこでハワイと日本の似ているところ、ヨーロッパと違うところを書きたいと思います。

 大昔からヨーロッパの人は自分の国で不満が生じたり、

なんとなく国の中で力が有り余ると、海を渡ったり、隣の国を攻めてみたりして、

 領土を拡大して、新しい土地を獲得しようとする、どちらかというと 

「領地拡大型」 の文化だと思います。


 そしてハワイや日本は島国なので、常にその島の中だけでの闘いになります。

だから常に戦いに備えて、新しい武器を作ったり、

 兵隊をトレーニングして、さらに強い軍隊にしようとします、

いわば「少数精鋭」を考えています。だって島国だから、人数を増やすことは

 できなから、でも大陸に住んでいれば、自分の兵隊をトレーニングするよりは、

隣の村に攻め込んで、その人達を自分の兵隊にしてしまえば、

 人数が増えるから、楽して強くなることができるというかんじです。


  ハワイのフットボールチームのそういうところがあって、

ハワイの高校生の優れた選手はみんな本土の大学に進学してしまう、

 逆に本土の学生は日本でいう沖縄みたいな感じで、

「独特な文化をもち、みんながプライドをもって平和に生活している」

ハワイに、フットボール選手としてくることはあまり望まない。

  ということで慢性的に人材不足なのがハワイの現状でした、

大柄な本土の選手に比べたら、体のサイズもそれほど大きくありません。

 そうなると勝つためには必然的に

 「厳しい練習」

 が必要となります。実際にハワイの練習はとても厳しかったです、

そして日本人のように「根性、忍耐」が大事とされます。

 選手たちも一般的なアメリカ人よりも忍耐強く、とても謙虚で真面目です。

 そういうところは日本人と似ています。

 おおらかで、謙虚で外国人に優しい、

それは限られた土地の中に住んでいる島国の文化だと思います。

 限られた土地の中で人々が生活すると、必然的に相手に

「気を使う」文化が生まれるのだと思います。


  ヨーロッパの人達は言葉も文化も全く違う人達と闘ったり、

占領したり、されたりで、常に自分のやり方を相手に押し付けないと

 生き残っていけない文化だとおもいます。

そして相手に支配されないためには先に相手を支配しないといけないこともあり、

必然的に強烈な自己主張が必要となります。

ヨーロッパでは負けることは相手の国にたいして奴隷になることになり、

全てを失ってしまうからです。

 (もちろん大昔の話です)

 お互いにそこが基本的に違うのだと思います。

 ぞれぞれの文化で、農民、貴族、政治家、軍隊などで違う文化があると思います。

 一般的に農民の人達は自然を相手にしているので、

問題が起こったときでも言いわけする相手が自然だから文句を言っても仕方ないし、
 
貴族や政治家は人をコントロールしようとするから、とても

「権力」にたいしてこだわりがあり、人間がどう動くか、

どうすればコントロールできるかを考えています。

だから交渉能力と自己主張が強くなります。 

軍隊は農民と比べて常に相手が「人」だからこれもまた何かもんだが

おこったときには「人間」にたいして文句を言うし、

原因は農民のように自然にあるのではなくて、誰かの過失であるということで、

誰かが責任を取らされます。


 このプログラムに参加していて、ヨーロッパのひと、アジア人、

と生活していて、なんでここまで違うのかな?
 
 って考えた時、根本的にそういう昔からの国の状況なのかな? 

っておもうことがあります。

 西洋の人は自己主張が強く、

自分が忍耐強く働くよりも相手を自分に屈服させて、

自分の今の立場をさらに良くしようと考えている人がアジア人にくれべて

多いと思います。 もちろん忍耐強く働く人も沢山います。

 
  最後に世界で圧倒的に有名なのが中国人です、

日本人んが外国人をみんなアメリカ人だと思っているようなレベルで、西洋の人は

 アジア人はみんな中国人なのだ。と思っています。

 少ししつれいな話だとおもいますが、おそらく日本に住んでいる、イタリア人とか

 フランス人に日本人が英語で話しかけた時、彼らも同じように

「なんで俺達に英語で話しかけるの?アメリカ人じゃないよ?」

 って思っていると思います。


  そして世界中に移り住んでいる中国人にたいして聞いた話があります。

 中国は昔から大きな国で、何も悪い事はしてない、

あそこで静かに暮らしていただけだった、そこに色々な国が攻め込んできて、

領土を奪おうとしてきた、彼らは何もわるくないのに、

沢山の犠牲を払った、だから彼ら自身は自分達を守るために、強くならざるを得なかった。

 
そしてバヌアツに居たころにも聞いた話、

 中国人のかなしいところは彼らは西洋の国の人に比べて、

よその国に行ってもその国を占領しようとしない、ただ移り住んで、

そこで商売をして生活をするだけだ。それを見た現地の人達は、

中国人の商売の仕方をまねて自分達も商売を始める。

でも中国人のほうが真面目で商売上手だから結局は現地の人から

ヤキモチをやかれて嫌われることもある。

 しかし最もバヌアツからお金を巻き上げているのは中国人ではなくて、

西洋人だ、彼らは決して現地の人と同じレベルで仕事をしない。

 海沿いの土地を全部買い取って、そこに大きなリゾートを建設して、

現地の人をやとって自分達はお金の管理をしているだけ、それで現地の人からは

 尊敬されるし、何のトラブルも起こらず、広大なお金を巻き上げている、

形は違うがやっぱりそれは植民地みたいなものだ。


 なるほどねー! っていつも思ってました。 

いろいろな国でそれぞれみんなが頑張った結果がこういう風になるんだなー、

って思います。

 ちなみに今のこのプログラムでも全く同じようなことが展開されています。

 僕の居る5月チームは14人いますが、

それぞれの文化によって考え方が全く違うし僕たちはアフリカに行く

お金を自分達で貯めなくてはいけません。

そのための活動についてもそれぞれの国で全く違う考え方とアプローチをしてきます。

 全般的に助け合おうとするのがアジア人ですし、

そういった考えが全く通用しない西洋の人もいます。

 そして持っている人が持っていない人に分け与えることが普通である、

という文化があるアフリカ出身者は、全く違う感覚でここに居ます。


 そして最後に強烈に思うのは、これだけ書いてきてなんですが、

やっぱり最終的にはどこの国の、どういう文化だ、というのではなく、

 その人の個人的な魅力とか、誠実さとかが出身国を越えて大切なのだとも思います。

  国、文化、年齢、性別とかよりもやっぱり人間としての

魅力に勝るものは無いのだとかんじています、そこだけは

「世界共通」

 なのだと僕は最近かんじます、国に関係なく、世界はそういう人を評価します。

だから今以上に真面目に頑張らなくてはとおもいます。