2011年4月23日土曜日

発展と幸せのバランス


 <写真は教育実習に行っている生徒の学校に付き添いで行った時に
 写真です、この男の子は授業中に10秒に一回くらいの僕のことを振り返って
 くれました
 

 世界で一番人々が幸せに暮らしている国NO1に選ばれたバヌアツという

南太平洋の国に協力隊として派遣されていた時、

バヌアツ人に言われたことがあります。

 西洋文化って面白いよね。今日よりも明日、

明日よりも明後日のほうが進化していないといけないんでしょ。

毎日勉強して、毎日働いて、毎日少しでも向上していくことが大切な

文化なんだよね。それはとても興味ぶかいなー。

 バヌアツではね、昨日と今日、今日と明日、明日と明後日、

毎日同じことの繰り返しで一生が終わることが一番幸せだと

考えられているんだよ。

 「昨日と今日が同じことの繰り返しでなにか困ることがあるの?」

 っていわれたらそこには君達の知らない高度な精神世界があるのだ!
 
 って言いたくなるかもしれないけど、それをわざわざ彼らに教えて、

 資本主義社会では君たちは負け組なんだよ。ってわからすことに

何も意味もないし、でもどっぷり西洋文化につかってしまっている

 自分の生き方を変える勇気もないしそこはやっぱりお互いにお互いを尊敬
 
しあって行くことが大切で、こっちのほうが良いのだ!

と言いたい人がいるのなら、

それは西洋文化とかバヌアツの文化だからではなく、

その人の人生の個人的な問題のような気がします。

 僕はどっちの文化に生まれていても結構楽しめる自信あるよ!

 はなしをもどして、アメリカ人のボランティアは

 「どちらを選ぶかは彼らのそれはチョイスだ、
  われわれボランティアは新しい世界と生き方を掲示するだけだ」

 という意見でした。

 
 医療もないから、死んだ理由はたった一つ、「死んだ」だけです。

日本みたいにもっとお金があったら高度な医療が受けれて長生きできたとか、

保険に入っていればよかった、定期健診をキッチリ受けていればよかった。

などの後悔は一切なしです。

 誰かが亡くなればみんなで思い切り悲しんで、それでおしまい。 

 死に方にも格差なしです。死にそうなおじいさんの周りに家族が集まって、

 みんなで一緒に居て、おじいさんを順番でウチワであおいであげていました。

 あの姿をみたとき、自分が少しだけ強くなれたような気がしました。

 何が正しいかは本当に難しいです。

地球は平らだとみんなが信じていた時代もあるし、

キリスト教が邪教扱いされていた時代もあるし、

「アフリカ人は組織作りができないから、代わりに頭の良いヨーロッパ人が
まとめてあげよう!」って使命感を持って植民地を作っていた時代もあるしね。

「21世紀の人達は心の豊かさよりも、物質的な豊かさを競い合う時代でした、自分にとっての大切なものよりも、他人よりも多くを持っていることが幸せだと信じていた、ユニークな時代でした」

と語られる日が来るのかもね。

 資本主義についてのメキシコ人とアメリカ人の面白い話があるので
 また次回アップします!

メキシコ人とアメリカ人の話



<写真は一緒にボランティアに来ているメキシコ人のエリックです。
 彼のプロジェクトはニュートリジョンです、スペイン語とポルトガル語は似ているので
 僕なんかよりもずっと活躍しています。ちなみに彼はMBAを持っています!>

 この話は資本主義社会の矛盾についての有名な話です。


メキシコ人の漁師が小さな網で魚をとってき た。その魚はなんとも生きがいい。

それを見たアメリカ人旅行者は、

「すばらしい魚だね。どれくらいの時間、漁をしていたの」

と尋ねた。すると漁師は

「そんなに長い時間じゃないよ」

と答えた。旅行者が

「もっと漁をしていたら、もっと魚が獲れたんだろうね。おしいなあ」

と言うと、漁師は

「自分と自分の家族が食べるにはこれで十分だ」

と言った。

「それじゃあ、余った時間でいったい何をするの」

と旅行者が聞くと、漁師は

「日が高くなるまでゆっくり寝て、それから漁に出る。

戻ってきたら子供と遊んで、女房とシエスタして。夜になったら友達と一 杯やって、

ギターを弾いて、歌をうたって…ああ、これでもう一日終わりだね」

旅行者はまじめな顔で漁師に向かってこう言った。

「ハーバード・ビジネス・スクールでMBAを取得した人間として、

きみにアドバイスしよう。いいかい、きみは毎日、もっと長い時間、

漁をするべきだ。それで余った魚は売る。お金が貯まったら大きな漁船を買う。

そうすると漁獲高は上がり、儲けも増える。

その儲けで漁船を2隻、3隻と増や していくんだ。やがて大漁船団ができるまでね。

そうしたら仲介人に魚を売るのはやめだ。自前の水産品加工工場を建てて、

そこに魚を入れる。

その頃にはきみはこのちっぽけな村を出てメキソコシティに引っ越し、

ロサンゼルス、ニューヨークへと進出していくだろう。

きみはマン ハッタンのオフィスビルから企業の指揮をとるんだ」

漁師は尋ねた。

「そうなるまでにどれくらいかかるのかね」

「20年、いやおそらく25年でそこまでいくね」

「それからどうなるの」

「それから? そのときは本当にすごいことになるよ」

と旅行者はにんまりと笑い、

「今度は株を売却して、きみは億万長者になるのさ」

「それで?」

「そうしたら引退して、海岸近くの小さな村に住んで、

日が高くなるまでゆっくり寝て、日中は釣りをしたり、子供と遊んだり、

奥さんと昼寝して過ごして、夜になったら友達と一杯やって、ギターを弾いて、

歌をうたって過ごすんだ。どうだい。すばらしいだろう」