2010年11月15日月曜日

仕事の内容よりも大切なこと

5月から始まった僕達のチームは11月でプログラムが終了、

 あとは遅れているお勉強とアンゴラに行くためのビザをまっています。

 僕らは5月チーム、その次が4カ月あいて9月チーム

 そして11月チームが今月からスタートしました。

 僕達の5月チームが現在は最も古いチームになります。

 新しいチームはみんなわからないことだらけ。

 「ウラ、ゴミ袋はどこにあるの?」

 「プラスティックのボトルはどこに捨てるの?カンは?ビンは?」

 「料理した食材は肥料にして良いの?それとも野菜の皮だけなの?」

 「皿洗い機はどうやって使うの?」

 「オーブンは何度に設定するの?」

 「洗濯機はどうやって使うの?」

 「トイレ用のモップとキッチン用のモップはどうやって判断するの?」

 「あの先生はどんな性格なの?」


 半年前に英語ができずに僕が来た頃、わからなかったこと、

 いつも不安で、何か問題が起こってもどう対処して良いのか?

 単にゴミ袋ひとつ探すのでも、キッチンに入ってブレーカーのが何処

 あるかを探すだけでもとても時間がかかったし、苦労したのを思い出します。

英語で早口で説明されてもわからないことが多かったしね。

 そして僕は、とりあえず沢山仕事をしました。

 ファミレスの社員を9年していたことはここにきてとても役に立ちました。

特に掃除とキッチンは絶対に欠かせないスキルです。

 これから行くアフリカでもそれは変わらないと思います。

 今新しい人達が入ってきて、みんなとても不安そうです。

 何か貢献したいけど、どうして良いかわからない、

 料理も掃除もやる気が無いわけではないのだけど、道具の使い方

 どうやって70人分の料理を作ったら良いのかわからない。

 だから僕がブラブラしていると色々なところで呼ばれます。

 だから僕も一緒にそこに行って解決策を探します。

 「これは今できること、これは今はできないことだから後で先生に

 相談したほうが良いこと」

 そういった判断は今は僕はできます。

 そしてそういう時なんとなく、半年頑張ってきて良かったなー

 って思います。

 仕事もそうだと思います。

 自分がつまらないと思う仕事でも、3年、5年と続けているうちに

 気がついたら年長になります、それなりに経験もついて何かあった

時に回りからたずねてもらえるようになります。

 そういうときになにかやりがいみたいなものを感じることができれば

その人は幸せだと思います。

 大工でもファミレスでもフットボールでもボランティアでも教員でも

なんでも良いのだと思います。

 何か続けているうちに周りから頼られるようになれば仕事の内容以上に

人から頼られることのほうが面白くなることもあると思います。

 そこで、

「俺も苦労したのだから、お前も苦労して当たり前なのだ!」
 
 と思うのか

「自分が苦労したから、後輩達にはそういう思いはしてほしくない。

と感じて自分の持っている技術を喜んで伝えて、

それによって自分自身もやりがいを感じることができるのか」

 もしそういったことにやりがいを感じることができるのなら、

その人にとっては仕事の内容など関係なくなるのだと思います。

 どちらのタイプになるかで周りの評価は全く逆になると思います。



 この話もう少し続きを書きますね!


 教育の世界では

「苦労してこそ人は鍛えられる」
 
「技術は盗め」

 「石の上にも三年」

「見てわからな奴は聞いてもわからない」

 という考え方もあり、もちろんそれが当てはまることがあります。

 でも違う考え方としては

「今も僕が持っている技術を100%後輩に伝えれば、

それを学んだ後輩達はさらに次の高いレベルで苦労することができる、

僕がしてきた、基本的はレベルでの苦労を繰り返す必要はない」

 そういう考え方も教育の一つにあっても良いのだと思います。

 もちろんそれは義務教育のレベルでは無くて、大学とか、

協力隊や今僕が居る学校のようなある程度大人の人達が集まった中でのはなしですが。
(この理論は僕の理論では無くて、京都大学のアメフト部の理論です。僕はとても京都大学のアメフト部に影響を受けています・・・・)

「自分に自信が無くって、常に後輩を自分の支配下に置きたいのなら

大切な技術は黙っておいても良いと思いますが、

本気で自分が何かを達成したいとおもっていて、

もし後輩が自分よりもすぐれた能力を持っているとするのなら、

今の自分の技術を100%彼に教えて、

彼にその目標を達成してもらうこともありだと思います。」

自分の目標が自分の名誉の為ではなくて、

世の為人の為になることならなおさらだと思います。

 それこそが本気で何かを達成したいと思うひとの心意気なのかもしれません。

そこまで考えてから後輩に何ができるのか?

に戻ることも大切だと思います。

 といっても僕がゴミ袋が何処にあるかを教えたり、

 キッチンのブレーカーの位置を教えたりすることは

あまり世の為人の為にはなってないし、教育とは関係ないかもしれませんが

 そういう気持ちで働くことができれば、それはそれで幸せなことだと思います。