2010年5月7日金曜日

ボランティアと仕事の違いについて

 昔にファミレスの社員をしながら実業団でフットボールをしていたときに考えてい

たことがあります。

 
 同じ苦しい事なのに、何故フットボールの若い選手達は目を輝かして一生懸命に

トレーニングして、試合に出ようと必死で頑張っているのに、

ファミレスに居る一部の若いアルバイトの人達は働いても働かなくても

自給は800円だからいかに楽するかで

「今日は得した」

とか、お客さんが沢山て忙しい日は

「今日はついてなかった」ってなるのかな? って感じた事があります。

 もちろんなぜそうなるかは社員である僕たちがきちんと仕事のおもしろさとやりがい

 を教えてあげれて無いし、表現できていないからなのはわかっていますが。

97年に入社してから2006年の春に退社するまでの9年間ってちょうどバブルが弾けて

売り上げは急降下、結局は客が増えないなら人件費を削って売り上げを上げる、っていう

 方向に会社が走っていた時期でした。

 2000年くらいまではそれまでいたベテランのパートさんや学生のアルバイトが

頑張ってくれて、何とか人件費を削って成り立っていましたが、その後は新しく

 入ってきた新人を育てるにはあまりにも過酷過ぎるマニュアルで少しでも経験が

 あって賢い人はすぐに気がついて辞めていってしまいました.

 残るのは褒められても、怒鳴られても動じないような今どきの若者が多かったです。

 そして時間キッチリになると仕事は丸投げして帰ってしまいます。

 
 昔から居るベテランのパートさんや仕事を良く分かっている学生達にしてみたら

 しらけるのは当たり前です、だって自給は100円くらいしか違わないしね。

 僕も嫌でした。社員が目を光らせている時だけ、働いて、居なくなると手を抜く

 ような人とは働きたくないよね。

 

当然のようにお店のモラルは下がり、クレームは増えました。

責任をとりたくない店長と部長はどなり散らすばかりでした

正直でいると馬鹿を見ることばかり。

 クレームがでてお客さんに謝りに行って

「必ず改善します」

 と約束して帰ってきても、改善できないことばかり。 
 
 仕事帰りの車の中で気が付いたら信号待ちしながら歯ぎしりしてる自分がいたのも

 ちょうどそのころです。

 「アメフトで日本一になるためにはどんなことでもする、今の仕事を続けていれば

 安心してフットボールができる、この矛盾に我慢することもアメフトのうちだ」

 と自分に言い聞かせていました。


 そんな仕事の世界とみんながチームの為に自己犠牲を喜んでするフットボールの世界

という両極端な世界を行ききしながら僕の社会人

生活は進んでいました。おそらく僕にとってはフットボールの世界は

 「美しすぎる」

 世界だったのだと思います。トップであるヘッドコーチから始まって

 コーチ、幹部、一軍、二軍、ベテラン、若手関係なく、おそらく上から順番に

 努力している世界でした。上を信じて無心で頑張れる環境でした。



 そしてその結果を試合で表現して勝利してその喜びを分かち合う。

 自分のプレーが勝利に直接的に貢献できる。

これ以上の充実感と幸せは無かったと思います。

 脱臼しても靭帯がきれても注射をうってでも試合に出さしてもらえる。

 チームに自分が必要とされていると感じれたのは残念ながら16年間のうち

後半の6年間だけでしたが、最初の10年間の苦労があったから試合にでれた6年は

 とても幸せに感じました。無我夢中でした。



 それが終わって次の人生は何をしようかなっておもいました。


  協力隊に行くときに考えていたのはボランティアの世界ではフットボールと同じ
 

 ような美しい世界があるかな? 


それとも結局はファミレスと同じように無責任な世界なのかな?


 もしボランティアでもみんながファミレスと同じように自分の保身ばかりを考えて

献身的でないとわかったなら日本に戻って納得して民間企業で働くことができる。

 でももしボランティアの世界でさらに違う「美しい世界」

を見つけることができるなら、また違う人生が見えてくるはずだ。

  と思っていました。


 結果的に言うとボランティアの世界はフットボール以上に「美しい世界」

 でした、でも根本的にっていうか自分て馬鹿だな、って思うのは

 「それでは食ってはいけない、税金を使ってボランティアに行かせてもらって

美しい世界に生きていても、それは本当の人生ではない」

 と言うことでした。そんなこと行くまえからわかってたはずだよね。反省してます。
 
 

そしてもう一つ思ったのは協力隊という2年間だけなら充実した経験になるけど、

これを5年も続けていたら、ただの自分に甘い、自立できない理想家になるだけだ。

 とも理解できました。

 2009年の一月に帰国してから、親父の事もあって一年日本にいましたが、結局は今は

ここにいます。

 このプログラムの良いところは

 「本気で人を助けたいのなら、行くお金も自分で稼いで行きなさい。だからイギリスで

アフリカの勉強をしながら6カ月からチャリティーとか古着集めとかなんでもやって、

 自分で30万ほど貯めたら後は面倒見ます。 税金とかリッチな人のお金を使っては

 駄目なのです」

 と言うおもしろい、っていうか、おそらく個人主義のヨーロッパだから何とか成り立っ

 っているという感じです。

 そこに世界中から人が集まってきて、一緒に古着を集めたり自分達で活動の紹介の

マガジンをつくって売ったりして半年でお金をためます。

 その間にいろんな国の人どうして喧嘩したり、決して楽な仕事ではないので、文句が

でたりします。

  辞めていく人も沢山います。

 逆にに一文無しで来て、立派にお金を作ってアフリカで活躍する人もいます。

 そこが面白いところ、お金はたまらないけどたいしてマイナスにもなりません。

 
 ボランティアだけど、人のお金は使ってないっていう、本当のボランティアです。

 どこまでいけるわ変わらないけど、どうせ終電逃した人生だから、もう少し頑張って

みようと思います。

 
 このテーマはまた続きが書けそうですが今日のところはここまでしか考えられません
 
 でした。