2010年11月14日日曜日

意味のない納得



<写真を撮った時にアルツーが考えていることは、カワイーでは無くてウマソーであったと思います。>


イギリスにはリス、ハリネズミ、シカ、トリ、兎などいろいろな動物がいますが、

彼らは結構な確率で車に飛び込んできます。

 僕も何度か引きそうになりましたし、運転していると彼らの屍は一日に何度も見ます。

 ドライブから戻ってきたスペインのカーター、

ブラジルのアルツーが自分達が引いてしまったのか、

すでに引かれてしまったのかわからないけど、

小鹿を持って帰ってきてキッチンで嬉しそうにさばきだしたとき、

そしてそれを見つけたポルトガル人のヌヌが

ものすごく嬉しそうに目を輝かして素早く焚火の準備を始めた時、

「やっぱり彼らとは文化が違う・・・・」

 って少し思ったけど、彼らから見たら日本人の

「魚の生け造り」

のほうがよっぽどクレイジーなのだろうな

って思って苦笑いして見ていた事がありました。

 殺菌のためなのか臭みをとるためなのかは知らないけど、

お酢とニンニクを沢山使うので、キッチンがお酢の匂いでいっぱいでした。
 
その匂いと焚火の煙が部屋に充満し出すと

 誰かが何かを食べてるな?と気が付きます。


 大分昔にポルトガル人のルイースと車に乗っている時、

結構大きな鳥が車の前に飛び込んできたことがありました。
 
運転していた僕がびっくりして急ブレーキをかけるとルイースが

「鳥の飛び込み自殺だ!」

 と言ったので、

「彼らの人生も我々と同じように辛くて、悲しいものなのだろう」
 
と僕が冗談を返したら、

すでに40歳を超えているルイースはその冗談がとても気に入ったらしくて
 

永遠に笑った挙句に良くその話をよく繰り返してしていました。


 そして先日スコットランドに行った時、

突如として飛行機が僕の車の横を低空飛行で横切りました。

ナビを見たら空港のすぐ隣だったみたいです。

 「ついに飛行機まで飛び込み自殺だ!なんて悲しい時代なんだ・・・」

 と一人で思ってしまいましたが、そのあと5分くらいして、ふときがついたことは

「もしあの飛行機が本気でこの車に飛び込んできたとしたら、

死ぬのは飛行機では無くて、確実にこちらのほうだ」

 と気が付いてしまいました。


 もともとの話の始めからして意味のない話なので、

この納得に何も意味は無いことはわかっているけど、

誰とも話さずに一人で何日もドライブしていると頭の中身もこんな風になるのだなー

 って思いました・・・・