2010年9月16日木曜日

プリーズ スピーク イングリッシュ


 
 (写真はラトビア人のサンタと二人で、
  どのチームが何周走ったかを確認してるところです
  子供がテーブルを取り囲んで、僕たちの記録用紙を覗き込むので、大変でした)
  

  体育大会の為のボランティアがノルウェーから一校、デンマークから二校、

 僕達がイギリスからで、合計4校で50名弱でした。

 プログラムは二日間、

マラソン、短距離、サッカー、バスケット、バレーボールなどの球技、

カヌー競技、ロッククライミング、フィールドアスレチック、アーチェリー、

その他もろもろの競技にわかれて運営していきます。

 全部で20校ほどの参加する学校はその規模によって6つのグループに分かれて、

 順位を決めます。

 しかし、学校の発音が待ったく理解でず、戸惑いました。


 オイスト

 マクリビフィー

 ツウィンド
 
 ホルステッド

  カタカナにするとなんか2次元な感じですぐに発音できるけど、

 実際の発音は口の中が縦にも、横にも、奥にも、折りたたんだ舌の間にも

 響いてなんか4次元の世界になってるみたいな感じになります。

 (このニュアンスで分かりますかね?)  


 
デンマーク語は何となく韓国語に似ていて、

 ドライブをしながらラジオを聞いていても、

 いつも聞きなれているレディー・ガガなどの英語の曲が

 終わった瞬間にデンマーク語のDJが話し出すと、

 急にデンマークに来てることを思い出します。

 

 ちなみに僕の仕事はマラソンと綱登りの運営。


 この競技は変わっていて、12時から6時までの6時間、

 それぞれのチームが300メートルくらいのトラックをバトンをもって走り続けます。


 6チームあるので、バトンは6本。

 
 一人が一周走っても良いし、200メートルずつに分けても良いし、


 子供は50メートルでも良いです。

 
 みんなで来たいときに来て、ずっと走り続けて、トータルを競うものです。

 
 綱登りも一緒です。

 僕らは6時間を2時間づつで割りながら、

 どのチームが何数登ったかをチェックしていきます。



  子供は平気で僕たちにデンマーク語で話しかけてきます。

 隣に居たラトビア人のサンタが

 「プリーズ スピーク イングリッシュ!」

 って注意してたから、僕も子供にそう言ってみたけど、

 「どうせ英語で話せれても聞き取れないけどねー」

 って思ってました。

 でもみんなの質問はほとんど、

「僕のグループのバトンは何色?」

「今何周走ってるか教えて!」

だったので、それほど迷惑はかけなかったと思います。


  でも自分からプリーズ スピーック イングッシッシュ!
 
 って偉そうに言っておいて、

 それに気がついて話し始めた相手の英語のレベルが自分より上だった場合。

 たとえ相手が子供でも、この恥ずかしい状況をどう打開したよいのか、

 真剣に悩んでしまいました。


 それにしてもデンマークの子供たちは普通に英語を話すのでびっくりしました。
 
 英語が話せないからデンマーク語を話してるわけではなかったんだよね・・・・

 

トラブルキッズ!


 イギリスのうちの学校にも時々デンマークから

 トラブルキッズと呼ばれる子供がきます。

 僕たちの学校で彼らの面倒をみて、

 デンマークの政府からお金が払われる仕組みになっています。 

  それほど状況の悪くない子供で、しばらくの間学校から離れたり、

 親から離れたりするためにイギリスにきます。 
 
 
 最初はイギリスに旅行に来る

 「トラベル キッズ」

 だと思っていました。 みんなが 

 「新しいトラべルキッズが来たよ!」

 って言ってると思っていたら、それがトラブル キッズだとしったとき少し

驚きました。。

 だって 直訳すると 「この人は問題児です」

 って言って送られてくるわけでし、本人も自分で 「問題児のウラです」

 みたいな感じで来るわけだから、紹介されてこちらもなんか困るよね。

 
 でもデンマークに行っていろいろ聞いてわかったけど、何と30%の子供が学校から

 追い出されるそうです。だから日本みたいにそれほど深刻ではないみたいです。

 3人に1人だもんね、もう少し増えて50%になったり、55%になったら、本当の学校

 よりも多くなってしまって、ノーマルキッズのほうが珍しくなるよね。

 僕の予想では日本の学校に比べて先生達がそれほど我慢強くないのと、

 デンマークは経済が活性化していなくて、

 農業中心だから学歴はそれほど大切ではなくて、学歴を

 親も真剣に考えていないこと、福祉国家で、生活保護も整ってるし、

 給料の50%が税金だから、働かなくても生活していけることなどが挙げられます。

 
 これほど美しい北欧の国でも、国がお金持ちすぎて、国民に対して寛大すぎると、

 人間ってあっという間に甘やかされてダメになってしまうのかな?

 とも感じました。 もちろんそれは一部の人達だけだろうけど、

 30%の子供が追い出されているとすると、

 20年後のデンマークは怪しいことになるぞ! と少し心配になりました。

  ちなみにデンマークの普通の学校はひとクラスの

 生徒数25人から15人らしいです。それでももっと教員が必要なのだ、

 と先生達は話していました。

 そして体育大会にきていたトラブルキッズ用の学校の先生の数は

 おそらく5人から10人の生徒に対して一人くらいの割合でした。

 
 学校によっては寮があったりするから、

 食事の準備など考えると相当な規模になると思います。

 恐るべき福祉国家デンマーク、なんでこれほどお金あるのかとても不思議でした。

 逆に日本の税金はどこで何に使われているのかはもっと不思議に感じました。