2010年6月4日金曜日

愛すべきイタリア人達



 写真はイタリア代表のトニーニョ、 憎めない男ですが、あまり風呂に入らないのか

 顔に着いたペンキの後が三日くらいついてる男です。


 イタリアってローマとかフィレンチェとかって名前を聞いただけでも

キザなイメージがあります。

 プライド高いのかな?っておもってましたが、ここに居るイタリア人達は

いたって気さくで、なんか日本人とにています。

 ブラジル人達があるときフランス人の喋り方の物真似をしたあとに、

ハンガリー人の物真似をして、イタリア人の物真似をしていました。

 手を顔の前にもってきて、言葉の最後に必ず手で何かをつまんだみたいに、

手を上にあげて会話が盛り上がるほどドンドン手を上にあげていきます。

 みていたみんなは大笑いしていましたが、

そこにいたイタリア人のフランチェスカとトニーニョは失笑していました。

 日本人、韓国人、中国人もそれぞれ物真似しあったりしますが、

世界中のくにで同じことが行なわれていると思うと何か面白く感じました。

 名前も、トニーニョ、とかジョゼッペとか、なんか日本で言うニックネームみたいな可愛い

名前なので、てっきりニックネームかと思っていたら、

キッチンのローテーションの名札の名前も、そのままだったので、

本名だとしって、おどろきました。

 そんなイタリア人達がコーヒーメーカの前で腕を組んで何か話し合っています。

 「何してるの?」

 「コーヒーができるの待ってるんだよ」

 「ジョゼッペ、それスイッチ入ってないよ」

 「スイッチ切ってるもん」
  
 「なんで?」

 「ウラ、コーヒーと言うのは本当はこんなマシーンで作ってはいけないんだ、

きちんと最初にマメにお湯を与えてから、マメを蒸らす(ふやかす?)

てからゆっくりとお湯を注がないと、本当においしいいっぱいはできないんだ!

だから俺達は一度スイッチを切って待っているんだよ」

 と言いながら、満足げにコーヒーマシーンを眺めていました。

  君達にそんなこだわりがあったとは知らなかった?

 二人とも普段はボロボロのウールのセーターきて、無精ヒゲをはやしてるのに、

 そういうところは子供の頃から身についてるんだなー。って感じました。


  そんなトニーニョと初めてキッチンで50人分くらいの晩飯を作ったときの事。

 7時から晩飯なのに、トニーニョは6時50分になってもパスタを鍋に入れません。

 湯でたてでないとパスタは上手くない! と本人は言ってますが、電気のコイルの

火力の弱い調理機にのったでっかい寸胴で50人分のパスタをゆでるには、

おそらく15分は必要です。
 
 「アルデンテなのか?」

 「そうだ」

 「それは無理だから早くぶち込んでくれ」

 「せっかく美味しいトマトソースを作ったのに、パスタが上手く無ければ台無しだ」

 「でも7時まであと10分だ、運ぶ時間も考えると、絶対に今入れたほうが良い!」

 結局彼は妥協せず、晩飯は7時10分になってもテーブルには並びませんでした。

 まあトニーニョもキッチンで料理するの初日だから仕方ないか? っておもいながら

 食事の後でうまそうに巻煙草を吸っているトニーニョに

 「トニーニョ、初めてこんなに沢山の人の食事をつくってどう感じた?難しかった?」

 って感想を聞いたら、英語が通じなかったのか、二回ほど聞き返した後で満面の笑みで

 「楽しかった、またお前と料理したいよ!」

 と満足げに笑っていました。 イタリア人にとっては20分くらいの遅れよりも、

こだわりのパスタやコーヒーのほうが大事みたいでした、

それが上手いとか、上手く無いとかは関係なく、

あくまでコダワリが大事なのだと思いました。

 
 

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