2010年12月2日木曜日

夫婦円満と異文化理解の共通点

良く街頭インタビューなんかで仲がよさそうな老夫婦に

「夫婦円満の秘訣はなんですか?」

ってあるよね、すかさずに奥さんが

「旦那さんのおかげでここまでやってこれました。」

 っていうと、旦那さんが照れくさそうに

「いやいや、良い奥さんに恵まれたから上手くやってこれました」

 ってこたえて、ふたりで仲よさそうにしていることがあります。

 でもその夫婦だって、それまでの結婚生活で色々な苦労をしてきたのは

当たり前のはず、それを一緒に乗り越えてきたのか、

片方の忍耐力で乗り越えてきたのかはわからにけど、

もし第三者に 

「夫婦円満の秘訣はなんですか?」

 って聞かれてお互いが

「良いパートナーに恵まれて私は幸せでした」

 ということができれば、お互いにどれだけ苦労してこようがそんなことは関係なく

幸せな結婚生活であったのだと思います。

 そこで

「私の我慢と忍耐でここまでやってきました」

 って旦那さんが言えば、横で奥さんが苦笑いしていただけだとしても腹の中では

「本当に我慢してきたのは私のほうだということにこの人はまだ気が付いていない」
 
という気持ちが芽生えて、

「何とか死ぬまでに私がどれだけ我慢したかをわからせなければ」

なんて気持ちになるかもしれないよね。

 そういう気持ちの中のしこりって言葉として現れなくても、

ふとした時に出てしまうものだと思います。

 だからお互いに自分のほうが我慢したと思っていても、

それは口に出さないことが思いやりであり、優しさであり、愛であると思います。

そこまで含めてが愛でありそれができなくなった時に愛が終わるのだと思います。 

決してそういう嘘は嘘ではないのだと思います。




 異文化理解も根本時には似ていると思います。

 お互いに自分の国が大好き、自分の育ってきた土地、文化、食事、人に

愛着があるのは当たり前です。

 だからお互いに

「自分の国はあなたの国よりも良い!」

 っていう必要はないのだと思います。アジア、アフリカ、ヨーロッパ、どこで育とうが、

みんなが自分の国が一番だと感じていることは少し考えれば誰だってわかることだから。

 でもそういう基本的なことがわからないで

「私の国のほうがあなたの国よりもすぐれている、
   私の人種のほうがあなたの国よりもすぐれている、
    私の食事のほうが絶対にあなたの国よりも美味しい」

 ってわざわざ言う必要はないよね。だってそんなの当たり前だもの。

他の国の文化を見た時に

 ・インタレスティング   面白い、興味深い

 ・ディッファレント    違う

 ・ストレンジ       変、おかしい、変わっている

 この三段階の感じ方のどれを自分が感じるか、そしてそれを口にするかどうかで、

  相手の感情も変わると思います。

 できればインタレスティング が良いよね、もしストレンジと思っても、

もしそれを口に出せば次は相手がこちらの文化に対して
 
 「ストレンジだ!」

っていうのは当たり前だと思います。

 それは夫婦が

 「お互いのおかげでここまでやってこれた」

 っていうのか

 「私の我慢のおかげでここまでやってこれた」

 っていうのかと似ていると思います。

  
 自分に当てはめると、 時に

 「日本のほうが絶対によい、 和食のほうが絶対に上手い、
      色々な技術も絶対にハイレベルだ」

 っておもってしまうことがあるし、それはとても自然な感情だとは思いますが、

 それは口に出さずに

 相手に対して尊敬を表すことが大切なのだと思います。

 それは決して「こびている」のではなくて、少し考えれば

 みんなが気がつくことができる

 「つくことが許される真実の嘘」

  なのだと思います。

2 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

浦さんへ

久しぶりの浦節。

嘘にも良い嘘、悪い嘘がありますね。

浦節に一票(><)

              よっしー

KUMIKO さんのコメント...

浦さん、かよこの妹、くみこです。
おっしゃることすごくよく分かります。
どうしても、自分の国、自分の国民、文化を感じて私も主張しがちでした。
でも、みんなそれぞれ自分の国が一番で当たり前。それでも、相手の国をどれだけ尊重できるか、それで関係を保てるかどうかが決まりますよね。どんな状況にいても相手の気持ちを尊重する。それが一番大切なんだと思います。またブログ楽しみにしています。