2010年2月23日火曜日

僕の仕事


先週は首都に上がって体育のワークショップというか公開授業を二つやって戻ってきました。
 そして首都のインターネットで始めて自分のブログを見ました、離島ではメールの送受信が精一杯で見たこと無かったです。
 そしてブログを見たという母親から
「くだらないことばかり書いてないで仕事のことを書きなさい、読んでる人はお前が何のためにそこに居るのかわからないよ、もう一つは心配だからもう風邪は引かないでね!」
 
 と指摘されました。
 だから仕事の事書きますね!
 
 僕の仕事はイギリスのシンクタンクに「世界一幸せな国」と認定されたバヌアツ人達に
 
 「あの日本人の方が俺達より幸せそうだった!」
 
 と二年間で言わせることです。
 この調子だと来年には達成されます!
 
 と、ここで終わるとまた母親からメールが来るので本当の事を書くと
 
 バヌアツの「タフェア州における小学校体育の全体的な向上」
 です。
  
 日本にたとえると
 四国全土での小学校体育の全体的な向上です。高知、香川、愛媛、徳島です。
 こっちも結構壮大なプロジェクトです。そして基本的には僕一人で、
 僕の任地のタンナ島は人口4万人くらいだと思います。
 小学校は約65校、僕は州の教育省の配属でそのすべての学校で将来的に体育の授業が現地の教師達によって行われるようにして欲しい。ということです。
 
 教育省の年間予算は700万円、そのほとんどが人件費なので体育に関する予算は無し!もちろん算数も理科もすべて無しだから文句は言えません。
 じゃあどうするかというと、体育大会を開いたりワークショップをしたりするたびにユニセフやバヌアツ政府、時にはジャイカにレターを出して予算をお願いするという感じです。
  だから何か一つするにもスッゴク大変、ミーティングを開始すると同時に予算のレターをそれぞれに送って返事待ち、たとえば10万必要ならば3万3000ずつを三つのドナーにお願いします。その理由は三つにシェアしないと、何でウチだけに聞くの?ほかの二つにも聞いてるの?ってことになるからです。二つがOKなら残り33000が足りなくなるのでそれをいろんなところに掛け合ってお願いします。33000円なら自腹切りたい!
って思うこともあったけど、それはしないことに決めました。
 みんな勘違いするし、自分達の力でできないなら継続不可能だから今の時点ではまだする力が無いという判断をしています。(でもキャンセル続きで一年間で一つもできないくらいなら、そのくらいのお金なら何とかしたい!って思うこともあります。)
 もし二つのドナーが駄目なら今回はキャンセルしましょう!ということになって、OKしてくれていたドナーに謝りに行きます。ミーティングもそこで終わり、残念だったね!で終わらすのがバヌアツ流です。
 もう一つの問題はさっき書いたように僕の配属先は四国のようなところ、高知、香川、徳島、愛媛があり、そして日本と違ってその4つの県はそれぞれ言葉が違うんです。 
 もちろん共通語であるビシュラマ語というのがありますが、それは学校に入ってきてから習うもので、やはり言語が違えば文化が違いカスタムも違います。
 
 たとえば一つの県だけで体育大会を行うならその県のチーフ5人くらいにお願いして、現金は難しいにしても食事の用意や予算を作るための露店を大会中に出してもらったり、地域のお母さん達のお手伝いもお願いできるし開会式にはカスタムダンスを踊ってもらったり、豚や芋などを現物支給の「ミツギモノ」としてお願いできるんですが、4つの県合同となると、それぞれの県は自分達の県は独立しているという意識が高いので政府が勝手に決めた四国という単位では自分達は積極的に参加する気は無いということになります。
 だからそれぞれの県の先生達と頑張ります。でも電話がないし、ミーティングの会場まで来てもらうだけでも遠いところだと歩くと5時間もかかるので、それも大変、だからといってミーティングに来ないことを認めてしまったら組織は成り立たないのでやはり来てもらわないと困るし・・・・
 
 だから島全体で大会を行う時には日本人である僕の存在は大切です。僕がというよりその存在が大切なのです。
 一つの県の人たちが四国全体をまとめて大会をするとなれば周りの県は協力しないけど、「ボランティアの日本人が言っている!」
 という風に宣伝すればなんとなくまとまる。
 でも逆に組織力がなくってキャンセルするときも、すべて僕の責任
 「日本人がキャンセルしたみたい」
 ということになってしまいます。
 基本的にはそういったことをまとめるのが教育省に居る僕の仕事です。でも僕はそういった流れがわかってきたのも任地にきて10ヶ月たった最近になってからで最初は結構戸惑いました。
 
 あとは上司の出張の多さにも参ります。
 頻繁に首都(日本で言うと東京だね)からの呼び出しが会ってミーティングに行ってしまいます。
 教育省はスタッフ5人なのでトップがいないと仕事が停滞します、まあ今も僕にはあまり影響は無いですが・・・・
 だから何もかもがスロースローなのです。
 だから僕は教育省のオフィサーとしては何もできてないのが現状です。でも居るだけでも現地の人は嬉しいみたい。
 ちょっと悲しいけど居るだけで良いなら頑張って居るよ! 
 
 
 でもそれだけ2年間やっていてもおそらく何の変化も無いので、僕が積極的にやっているのは体育の巡回指導です。
 週に5校、午前中にまとめて8クラス分をやって戻ってきます。2学年ずつくっつけて45分を4コマです。
 2年間で何処まで回れるかわからないけど、遠回りのようでこれが一番効果的みたいです。
 効率よく組織を作って、って思ったこともあったけど今の僕の実力ではそれは無理、やっぱり地道な巡回指導が確実です!
 
 体育って大切なんだよ、って宣伝することが今は大切だと思っています。
 
 仕事のこと書き出すと長くなるので今日はこの辺で終わります。
 「ウラさんブログ長い!」
  って首都で散々言われたので・・・・
 
  写真は小学校ではなくて中学校の体育大会のミーティングの風景です。
  中学校はボランティア無しで自分達で二回も大会開きました。僕の担当の小学校は0回・・・・
  僕もアドバイザーとして参加さしてもらいましたが、赴任3ヶ月だったので言葉もわからずこれもやっぱり居るだけ、それでも喜んでくれるから
  頑張って居ました。  中学校は島に6校ほどしかないから60校ある小学校よりはまとまるのかな?
  僕も頑張ります!

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