2010年3月5日金曜日

一年住んで思うこと ⑤ (教育の目標)


バヌアツの自立に欠かせないのが仕事が無い事です。みんなせっかく高校まで出ても仕事が無い、タンナ島で子供が憧れる一番の仕事はバスの運転手。
 
 身近だし車に乗ってるのは素敵に見えるみたい。

 基本的には専業農家とかも無いし、みんな自分の食べるぶんを作ってるだけ。残りをマーケットに持っていって売ったりしてるくらいです。それも儲けは殆ど無いみたい。
 
 ホテルっていうかバンガローみたいなのはいくつかあるけど、そこでベッドメイクとかして働いても自給105円らしくて、一日働いても1000円にもならないです。
 
 ちなみに小学校の先生は一月7万円くらいで結構もらえます。なんと僕のバヌアツの海外手当より高い!
 (ちなみに僕達は約54000円、でも離島なら足ります、バヌアツ隊員全員同じだから首都の隊員は大変です。)

 真面目に働こうと思っても一日中ベッドメイクや庭の手入れ、観光客のための食事の準備などではなかなか定着して働く気はならないみたい。
 
 そのほかの産業といってもタンナコーヒーとサンダルウッド(ビャクダン)なんかを少し輸出してるくらいです。

  もともとガソリンが高いから船で物を送ることを考えると、採算が合わないみたいです。だから産業ってなかなか発達しないのです。

 そう思うと学校を卒業した後の目標ってなかなか無いんだよね。少し働いては見たものの、やっぱり面白くなくて村に戻ってローカルな生活をしてる人は結構います。
 
 ローカルな生活をしていればほぼ自給自足が成り立ってるから文明からは遠ざかるけど、心穏やかに暮らせるからそれが自然な気もします。
 
 仕事があれば若者の目標が出来るという人は結構居るけど、なかなかみんなが思うようにはいかないのが現状です。
 
 だから税金が無いので公共事業は足止め、援助待ちです。なかなか抜け出せない現実ですが、それが現実だからしっかり考えていくしていくしかないですよね。
  
 写真は家の隣の高校生です、年も16歳前後、でもヒゲが濃くってどう見てもオッサンだよね、でも良く見てると行動は日本とおんなじ高校生です。 

 時に小学生以上に可愛いです。
 
ほとんどの子供が高校まで行かないバヌアツではこの子達は明日のバヌアツを担うエリートです。
 期待してるよ!

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