2010年3月5日金曜日

一年住んで思うこと③(先進国の矛盾)


バヌアツ人に対して最近思うことって、仕事がないと20代以降の文化がなかなか成長しないということ、日本なら社会に出れば新入社員としての心得やその文化を習うことができるし、30代は中間管理職としての文化、40代は管理職としての50代は役員としての文化とともに社会人としての自分のあり方や家庭との兼ね合いも考えて、少しずつ自分の人生のスタイルみたいなものを意識するようになると思う。
 
 それぞれの世代の為の本が沢山出ているし、研究されているからそれは文化と呼ぶべきだと思う。
 
 でもバヌアツ人は学校を卒業しても特に仕事が無いから20歳以上の文化って同じなんだよね。

  20代も50代も同じ感覚です。一番象徴的なのは笑顔かな?おじいちゃんおばあちゃんでも子供でも目が合うと同じ笑顔でニッコリ挨拶してくれます。
 
 バヌアツ人いわく、 
 
 「都会にはボスがいてその人の言うことを聞かなければならないが、ブッシュの中では自分が自分のボスなんだ、だから自分が働きたければ働けば良いし、働きたくなければ働かなくてもよい、泳ぎたければ泳げばよいし、お腹が空けば食べ物はいくらだもある、ボスは自分自身なんだよ!」
 
 って言ってました、しかも言ってた人は意外と働き者なので、特に自分が働かない言い訳ではなくって、素直な意見に聞こえました。
 
 ではチーフがいて組織があるでしょ?ってことになりますが、基本的にチーフは組織のリーダーであるけれども、それって組織がおかしな方向に行き始めたときに元に戻す役目であって、新しいことにチャレンジするという感じではなく、「スローな生活」に戻すことが役割だから方向が間違ったほうに進むことに気がつく能力とみんなに慕われる人柄があれば後は大して問題ではないんだよね。
 
 でもそれで幸せなら僕らがその生活を変化させる必要ってあるのか疑問だよね。
 
 でもこのままではドンドン外国人のビジネスマンに土地を安値で買われてしまって、バヌアツがバヌアツで無くなってしまうし、何とか自分たちで国を守れるくらいには発展しないといけないしね  
 先進国は援助してみたり、ビジネスしてみたり勝手にバヌアツを荒らすのは良くないよね。
 
 まあ先進国で生きるって事の大変さを知ってる僕はそれも仕方が無いのかなー、みんな生きるの大変だしねー、とも感じます。でも先進国の場合は大変にしたのも自分達だしね・・・・
 
 できればバヌアツをそっとして上げて欲しいです。

 ボランティアで来さしてもらっている僕が発展しなくても良いなんていってはダメなんだけどね。

 でもボランティだからこそそういった彼らの現状をよく理解して同じ立場で考えることができるのだと思います。
そうやって見守ってあげる事が今バヌアツにとっては凄く大切です。
 
 「昨日と今日が同じ生活の繰り返しで何が悪いの?」 

 ってきかれたら答えに困ります。
 
 それで良いよ!って本当は言ってあげたいんだけどね。そういえない理由は地球には先進国という恐ろしい国があるから。
 
 ってことになるよね。 
 
 先進国はバヌアツを「世界一幸せな国」と決定したのに、自分達がバヌアツを見習って生活しないのはおかしいよね先進国の目指しているのは「幸せな国」ではないのかな?
  
 途上国が先進国に追いつくまでは先進国は今以上に発展してはいけない!って決めたら良いかもね。
 
 だって途上国の発展よりも先進国の発展のほうが倍以上に早いからいつまでも追いつけないものね。
 
 少しづつみんながそういうことに気が付いて行けばよいね。僕ら日本人はそのときに何が出来るのかな?

 僕もあと7ヶ月して帰国したら日本の生活に追われてバヌアツ人を思いやるような気持ちはどこかに行ってしまうのかな?
 
 僕は今バヌアツで毎日バヌアツの人達に助けてもらってるのにね。 
 
 写真は脱ぎ捨てられたサンダル、僕も一年前ならこのサンダルをみて可哀想に・・・
 って思ったかもしれないけど、最近はこれでよいのだ!
と思うと同時にバヌアツへの愛着がいっそう沸きます。
だから今の僕にはお気に入りの写真です!
 

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