2010年3月5日金曜日

バツイチ親父の相談


バヌアツで無職のことを

スタップ ノモ 「ただ居るだけ」

といいます。といっても僕の赴任地のタンナ島では8割の

人がスタップ ノモです、だって芋もマンゴーもココナッツも

ほっておいてもドンドン育って落ちてくるから、

人間の仕事はそれをドンドン食べる事だけになります。
 
 先日30代のバヌアツ親父達10名ほどに取り囲まれて、

 「お前はバヌアツと日本とどっちが好きなん?」

 となかば脅迫っぽく聞かれました。
 
 その質問は既に100回くらい答えて自信があるので

「もちろんバヌアツだよ!、日本は忙しいからね、バヌアツは静
かだし、食べ物はフリーだし、海は綺麗だし、会話も沢山でき
るしね、ちょうど今僕達が話してるみたいにね」

 という模範解答!なんといっても1対10だからおかしなこと言えないしね。

 そしたらその中の一人が

「日本人は離婚は多いのか?」

 と聞いてきました。ぼくは

「4組に一人だよ」

 って答えました。

 どうやらその親父は離婚しているらしいのです、

 バヌアツって日本と逆でキリスト教が強いから中絶はみとめら

れていなくて、だから未婚の母は結構普通に受け入れられて

います。みんな普通にシングルマザーです。

 逆に離婚は相当なタブーで居場所がなくなります。
 
 親父は離婚率が高いことに異常に興味をしめして自分の

新しい生活は日本以外にありえないと思ったみたいで

「なら日本には俺たちみたいにスタップ ノモのやつらはおるん

か?」

 と身を乗り出して聞いてきました。残りの9名もその親父を

応援するように興味津々で身を乗り出しています。

 「ウーン・・・・?居なくは無いよ、少しだけだけどね」

 「オウ!そうかそうか、ホンデやっぱりそいつらも俺達みたいに
ブッシュに住んでるのか?」

 「ウーン・・・・?それは違うかも・・・・ 逆に町に住んでるよ」

「町ていうのはシティーのことか、そんなところにの食べ物が
あるんか?その人達は何を食べてるんや」

「ウーンなにかな?まあシティーではイロイロと食べるものがあるんだよ・・・・」

 「でもそいつらはスタップ ノモで生活できてるんやろ」

 「まあね」

 「じゃあそいつらと俺達との違いはなんやねん?」
 
 って聞かれて上手く答えられなくて迷いました、
 
でもバツイチで居場所の無いその親父は既に日本に行く気

満々みたいで、凄い勢いで僕に質問してきます。僕は親父の

息が臭いのと、ちょっと話がかみ合わない事、日が沈みそうな

ことに少しイライラしていて早くその場から立ち去りたい気分で

した。
 
 「お前はバヌアツ人の女をどう思うか?」

 という話が隣の親父から出ました

「素敵だと思うよ、僕は好きだよ」

 って言ったら、

 「だったら逆に日本の女は俺達バヌアツ人を好きになること
もあるわけやろ!」

 ってまたバツイチ親父に臭い息で迫ってこられて、そういう話

の展開ねっておもったけどでもこっちもそろそろ何か反撃しない

と親父のペースで話していると会話が終わらないと思って。

「でもねー、日本の女性はお金が好きだからね、たとえば僕はボランティアだしお金が無いからいまだに結婚できてないでしょ、日本はスクールフィーが高いし狭い土地に沢山の人が住んでいるから土地も食べ物も高いし、だから女性はお金を持っている男性がすきなんだよ」
 
 と少し反撃をしてみました。
 
 一番痛いところを付かれた親父は少し意気消沈でしたが

まだ諦めがつかないらしく

「じゃあ俺がもしバヌアツで沢山のお米を植えてお金は無くて
もお米が沢山あったら、俺も日本人の嫁をもらえるという事に
なるということやろ?」
 
と懲りずに聞いてきたので

「まあその女の人がお金よりお米が好きなら来ると思うよ」
 
って答えたら、周りの親父が大笑い、本人は次の質問を考え

ようとしていたけど、僕の態度が少しづつ冷たくなっているのを

感じたみたいで、諦めたみたいでした。

 本当はこういう親父達とも時間をかけてゆっくりはすとそれは

それですっごく仲良くなれてとても良い友達になれるのはわかっ

ていたのだけど、その時は既に夕暮れで、懐中電灯を持って

いなかったので、日が沈む前に帰りたいと少し焦っていたので

そこで話が終わってしまいました。

 ごめんねバツイチ親父、こんどまた相談に乗ります・・・・ 
 
 写真の一番奥に立っているのがバツイチのピーター 
 
 嫁さん募集中です・・・・

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