2010年3月5日金曜日

大げさな絶体絶命③(二番目の試練)


サバクの緩やかな坂を下って川を横切ってから火山に火山に

 向かいます。
 
 とりあえず川をわたれるポイントへと向かいます。
 
 サバクの砂の中ではバイクが止まると押してエンジンをかける
 
 ことは難しいので、慎重に進みます。
 
 バイクの後輪がやわらかい砂の上で少しスリップする事もあ 
 
ありますが、くだりなのでそのまま滑って下れば問題なし。
 
 それにしても今日はよく滑るなー、風が強いからかなー?
 
 などと思いながら進んでいると何かいつもと違う感触。
 
 嫌な予感がしたけど確認するのが怖いから30メートルくらいほっ

ておいたんだけど、現実を向き合うべきだとあきらめて転ばないよう

にバランスをとりながら後輪を見ると、なんと後輪がペッタンコ、なん

とこのサバクのど真ん中でバイクがパンクしてしまったのです。
 
 自分が想像していたなかで災厄のシナリオでした。
 
 「もし島の東側まで行ってバイクが壊れたら?」
 
 それはまさに背中が凍りつく瞬間でした・・・・
 
 急に辺りが静かになって、サバクの砂を運ぶ強い風の音だけが

真っ白な頭の中をこだまするように響いていました。
 
 サバクの風の中をオレンジ色の目立つシャツを着て風上にむか 
 
 い後ろ向きに歩いている男がはるか向こうに見えました。
 
 意味も無くバイクを押してみる事50メートル、
 
 ここで座って助けをまつのか、バイクを隠して自分だけで助けを求

めに行くのか、とりあえず意味も無くバイクを押しながらトラックが来

たら助けを求めるのか?

大自然の中での自分の小ささを感じるとともにこのピンチをどう切り

抜けようかと真っ白で働かない頭で考えました。
 
 ぶつぶつとイロイロな状況は独り言のようにつぶやいてみました。
 
 結局は来た峠を押して登ることは不可能なので、このま
 
 ま下って学校まで行くしかない、と判断してとりあえず
 
 川をバイクが渡れるところまで押していく事にしました。
 
  写真はサバクの中で風に吹かれているところです、
 このときの僕の気持ちとをあらわすようにどんよりした空と砂の嵐 
  でした
 

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