2010年3月1日月曜日

メンテナンス

僕が好きな仕事の一つは近所のスポーツ施設を直すこと。
 
 バヌアツ人の感覚は
 
 「使えなくなた物は取り合えず一度壊してすべて最初から    
 作り直す!」

 って感じです。だから上手く行かないことあるといったん全部

 燃やしてしまう。たとえそれが会社のオフィスでもね・・・
 
 まあ野性的な人が多いといわれている僕の任地のタンナ島

 だけかも知れないですけど・・・・
 
 瓶とかも粉々に砕いて捨てれば土に戻ると思ってるみたい。
 
 裸足だからそれで足を切ったりしてます。
 
 お菓子のビニール袋も葉っぱのようにいつか土に戻ると思っ

 てるみたいで悪気も無く人の家の前に捨てて行きます。
 
 まあもともとゴミの回収も無いし、ゴミ箱なんて無いしね。
 
 ブランコの鎖の一番上についている金具も錆びてボロボロ、
 
 僕が首都から買ってきて取り替えたときにはペンチで軽くひ
 
 ねっただけで砕けてしまうくらい錆びてました。子供が漕いで
 
 るときに片方がきれてたら大変だよね。
 
 バスケットのリングもみんながぶらさがるからリングが落ちてし

 まう。片方が無くなったら試合ができないからせっかくコンクリ
 
 ートで床を固めたコートも使わなくなってしまう。
 
 仕方ないから古くなった学校の机の天板を貼り付けてボル
 
 トで固定して修理しました。
 
 バレーボールのポールも錆びて放置してあったからもう一度
 
 穴を掘って立てました。
 
 ネットは無いから洗濯ロープを引くだけなんだけどね。
 
  でももしタンナ島にホームセンターみたいなのできたらどう
 
 なるかな?って考えると、それはそれでちょっと不安。
  
 みんな容赦なしに木を切ったり加工したりして自然破壊が
 
 進むだろうし、何よりも怖いのは、今までブッシュナイフ一本
 
 で大木を倒す事を誇りとしていたし、回りの人もそういう人
 
 を尊敬していたのに、僕みたいなヤサ男がいきなり電動ノコ

ギリであっという間に大木を倒してしまったら、価値観変わっち
 
 ゃうよね?お金を持ってて機械を買える人が山の中で自分
 
 達のカスタムにプライドを持っている人を支配してしまう。
 
 それって良い発展ではないよね?
 
 そうなるくらいだったらホームセンターも要らないか?
 
 もともとバスケットコートやブランコなんて西洋からおせっかい
 
でもってきただけで、そんなもの無くっても子供は木登りしてる
 
だけで十分楽しんでるものね。
 
 僕の仕事の体育の普及だって勝手に僕が日本からシャシ

ャリ出てきて、バヌアツの人達にお願いしてやってもらってる
 
 っていうか、「こんなのもあるよー!」みたいな感じで提案し
 
てるって思えばもう少し肩の力が抜けるかもね!
  
 
発展していくスピードに大切なのはバランスだよね。ゆっくり過
 
ぎるのもダメだし、だからと言って急ぎすぎるのはもっとダメ。 
 
みんなで見守りながら同じ視点て一緒につまずいて考える
 
事が大切だと思います。残り10ヶ月何が残せるのかなー?
 

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