2010年3月1日月曜日
聖地ホワイトサンズへ⑧
ジョナサンが戻ってきたのは6時過ぎ、二人でいったん学校にもどってバイクを教室の中に入れて、親父の家に向かいました。
肝心な親父はまだカバを飲んでは村の中を徘徊しているらしく、僕とジョナサンは親父の奥さんの作ってくれたタロイモとマニオクというホカホカの芋のスープにお客さんだからと慌てて乗っけてくれたと思われる冷たいツナの缶詰めののった食事をとって、7時には布団に入りました。
ちなみにバヌアツの人は缶詰めが贅沢品だと思ってご飯や芋にかけたりして食べますが、僕はホカホカのお芋のスープだけの方が本当は好きです。缶詰めの油と塩分は少し苦手なのです。
焚き火の脇に捨ててあった缶詰めの空き缶を見て
(気を使わしてしまって悪い事をしたな・・・・)
と思いながらも、お皿のなかで温かいスープに冷たい缶詰めを溶かして食べながら、それにしても飛び込み外泊計画は思っていた以上に上手くいったなー
っと少しニンマリしながら、初めてのホワイトサンズでの授業と宿泊先の確保の成功に肩の荷が下りた感じて幸せな気持とともに多少飲みすぎたカバの心地よい眠気に浸っていました・・・・
夜の7時から寝て気が付いたら朝の7時、ポートレゾリューションまでは30分はかかるからそろそろ起きなくっちゃと思ったら、ジョナサンはもう居ませんでした。
起きてトイレに行くと、ジョナサンはキッチンのなかで焚き火をしながらタロイモを煮ていました。
横にはお母さんとその娘が座っていました。
ちなみにジョナサンはこの家の息子でもなんでもないけど、村ってそういうものみたい、何処に泊まっても何処で飯を食ってもよいみたい。
でもジョナサン自身が他人の家のキッチンで料理をしていて、その家のお母さんと娘がその姿を見ているのってなんか変な感じもしました。
ジョナサンって本当にやさしい奴なんだなーっておもいながら僕もタケでできたそのキッチンの中に座って芋が煮えるのを待っていました。
すると親父が起きてきて、昨日はどうだったかと僕に問いかけておきながら僕の話をまったく聞かずに一方的に自分のことをイロイロと話した後で、自分たちはお金は無くても食べ物がたくさんあるし、幸せなんだ、お前はもう家族だからいつでも来てくれてよいぞ!
と3回くらい同じ話をされました。
その後親父が居なくなった後で、お母さんにも同じ内容のことを2回ほど繰り返されて、僕はひたすら
「ウン、ウン」
と鼻をすすりながら、気が付かれないように、腕時計を見る為にトレーナーの裾を捲り上げてさりげなく時計を気にしていました。
時間は7時15分
ポートレゾリューションには8時には着きたい
「ジョナサン早く朝ごはん!」
ってすこし焦っていました。
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