2010年3月1日月曜日
食生活三部作 (もう何も欲しがりません)
牛タンも手に入らず、コウモリは食べたくなくてマーケットでウロウロをしてたら若者二人が声をかけてきて、
「なんか元気なさそうやん?」
て聞いてくれたから、
「牛肉食べ飽きたから何か他の肉食べたいなー、って思って物色中なんだよね」
って言ったら、
「俺達の村で今日お祭りあるからくれば良いやん、俺達も今食料調達に来て探してたところやねん。上手そうな肉見つけたで!」
って誘ってくれました。
じゃあ甘えようかな?でもコオモリは嫌いなんだよね、って言ったら、大丈夫、今日のは絶対上手い。
タンナ島ではめったに手に入らない種類のだから。
って言われて少しお腹が減ってきました。
村はすぐって言ってからすでに30分以上はあるっています。
「珍しい肉やからみんなにわからんところで食べたいねん」
って言われて、納得したけど、食料調達しに町に来た割には何も買ってないし村についてから待たされるの嫌だな!
って思ってました。その後二人は村語でうれしそうに話しているので、僕にはまったく理解できず、お腹はますます減るばかり。
だんだんと夕焼けの光が綺麗になってきました。それとともに気になりだしたのは前の二人の首の辺りになには明らかに夕日とは異なる緑色の綺麗な光がボンヤリ光っている事。
「アレッ!」
その瞬間にバヌアツ人の友達との会話が思い出されました。
僕が
「タンナの人みんなキリスト教だけど、昔と何が一番変わったの?」
って聞いたら
「一人で遠くに行ったときにいきなり捕らえられて食われる心配がなくなったことかな?キリスト教が禁止にしてくれた!
もし知らない場所に行ったときに現地のやつらがお前の理解できない村語で話し出した気をつけろ、お前のどこの部分を食べるかを相談してるから逃げなきゃダメだぞ!」
そういえば本で読むと人間最大のタブーを犯した人間の首の周りには緑の光が燈っていると読んだことがありました。
「タンナでめったに取れない種類って日本人ってこと!
この二人はキリスト教徒ではない!
そしてこの不吉に光る緑の光!
僕に声をかけてきた時はちょうど食べ物を物色してたと い ってたっけ?
でもこの二人は僕を連れてきただけってことは・・・・」
今ならまだ日が沈む前に人のいるところまで逃げられる!
と頭で判断する前に僕の体は全力疾走で走り出していました。
もう牛肉に飽きたなんて絶対に言いません、神様どうか助けてください!
後ろから飛んできたブッシュナイフは僕の目の前の木に突き刺さり、吹き矢は僕の耳たぶをかすめました!
そしてついに彼らの手が僕の方を捕らえました。そして転倒!
そしたらその瞬間に
「ミスターウラなにしてるの?」
って言う神の声が・・・
教え子達がナカタンブルという金柑みたいな木の上に4人で登って上手そうに食べてました。
「うん、ちょっとこのお兄さんたちとカラテの練習」
「カラテ!じゃあ僕達にも教えてよ!」
二人の男たちは、村語で何か話した跡に闇の中に消えて行きました。
もう少しでミイラ取りがミイラになるところでした。
でも食べられちゃったらミイラにもなれないか・・・・
もう贅沢は言いません。素直に牛肉食べてます・・・・
ちなみにキリスト教が入る前は食べてたらしいから、帰国までに緑の光が燈ってる人を探そうと思います。
写真はあくまでイメージです
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